ジュレ鎮だより。

アストルティアと岩川基地のはざまで。

水雷魂は砕けない

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秋らしく実りあるイベントでした。

 

こんばんは。つい先日のことになりますけれど、各季節ごとに艦これのゲーム内で発動される一大決戦。2015年秋イベント『突入! 海上輸送作戦』の全航程を難易度甲でクリアいたしました。

 

快速な水雷戦隊による輸送作戦に重きが置かれた此度のイベント。この記事では少しばかりの解説や苦労話に加えて、本当に思いがけない――うれしい邂逅についても触れながら、ちょっぴり振り返っていきたいと思います。

 

※ 以下、秋イベント報酬や海域情報についてのネタバレあり。

 

 ◇ ◇ ◇

 

『突入! 海上輸送作戦』の主目的は、コロネハイカラ島*1への輸送作戦を完遂することでした。南方海域に展開する航空基地や敵機動部隊は先の夏イベントや毎月の5-5攻略で叩いているはずなのですが、まだまだ低速の輸送船団を行き来させられるほどには、同海域の制海・制空権は取り戻せていないようです。

 

そのため、軽巡洋艦駆逐艦の機動力を活かした鼠輸送作戦が決行されるわけですが、先んじて最前線のラバウル基地より出撃した連合艦隊による、敵艦隊の掃討戦が実施されました。コロネハイカラ島への航路を確保するためですね。

 

最初のステージE-1だけあって、敵艦隊もそれほど脅威ではなかったです。まさにさくっとクリアできる肩慣らし用の海域でした。ゲーム的には次の海域へのつなぎでしかないのだろうと考えていましたし、ドロップには期待していなかったのですが――

 

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ああ、やっと夏が終わったんだなって。

 

まさかの風雲。先の夏イベントでは資材を溶かし、毛根死滅サウンド*2に苦しめられるも、とうとう出会うことが叶わなかった風雲との思いがけぬ邂逅を果たすことができました。私は確認できなかったのですが、同海域では大淀や速吸もドロップするとか。神イベントかな?(テノヒラクルー

 

濃厚なドロップでのっけから気分を高揚させてくれるE-1でしたが、ボスのHPゲージに表示されていた、防空棲姫*3のシルエットにだけは最後までびくびくしていました。結局のところ海域クリア時まで彼女は現れず、それは杞憂に終わったのですが。あれはいったい何だったのでしょう。

 

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コロネハイカラ島近海にて会敵。警戒任務群、敵水雷戦隊旗艦。

 

前路掃討が済んだことで、いよいよ水雷戦隊の出撃となります。E-2では新要素の輸送ゲージが登場しました。輸送艦隊が揚陸ポイントを経由することで、同ゲージを少しずつ減らしていくことができます。艦娘が装備しているドラム缶や大発動艇の数に応じて減少値にボーナスがつきますが、それらは戦闘ではなにも役に立たないので、敵艦隊を倒しきることができずに魚雷で返り討ち……なんて場面もままあります。ゆえに艦隊の練度や装備と相談しながらの攻略になりました。

 

揚陸ポイントを通過したとしても、 同海域に展開中の警戒任務群を統率している深海棲艦――今回、初登場した軽巡棲姫との砲雷撃戦でA勝利以上を収めなければ、輸送ゲージを減らすことはできません。揚陸は成功しているというのにどういう理屈なのでしょう。

 

旗艦の軽巡棲姫は確かに強力ですが、随伴艦は軽巡駆逐艦で構成されているため、決戦支援艦隊がしっかりと働いてくれれば、その多くを昼戦で落とすことができます。危なげなくA勝利を収めて先に進むか、S勝利を目指して夜戦に臨むかは提督の裁量次第でしょう。

 

……ところで、この軽巡棲姫。第二水雷戦隊旗艦を務めた軽巡洋艦娘、神通と瓜二つなんです。彼女に限らず、鬼クラスや姫クラスに分類される強力な深海棲艦は、モチーフになった海戦との関わりが深い艦娘を連想させるような容姿や言動をしていることがあります。これは2014年夏イベントのころから顕著になりましたが、それでもここまで似ているともはや別人とは思えないほどに、神通と軽巡棲姫は似ています。

 

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「探照灯照射……。突撃します。私に続いて!」

 

探照灯を装備した深海棲艦は今回がお初です。E-2で神通を旗艦にした提督ならほとんどの人がやったことでしょうが、神通率いる二水戦のテーマともいえる『次発装填、再突入!』が流れる中での探照灯の打ち合い。これは非常に燃えました。

 

E-2クリア時には発動しなかったのがちょいと悔やまれますが、魚雷カットインで何度も軽巡棲姫の装甲を撃ち抜いてくれた神通は、華の二水戦旗艦にふさわしい活躍ぶりだったなあと、思い返してみてあらためて惚れ直してみるわけです。はい。とってつけたようですが、僚艦の駆逐艦たちもとてもがんばってくれたんですよ。はい。

 

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難易度甲……瑞穂掘り……うっ、頭が。

 

水雷戦隊による鼠輸送が成功したことを受けて、E-3では輸送艦艇を増援し、連合艦隊編成での大規模輸送艦隊をコロネハイカラ島に派遣することとなりました。当然、深海棲艦側も黙ってはいません。強力な水上爆撃機を有する水母棲姫が同島近海に出現し、物資の揚陸を阻止せんと活動を開始しました。あれですかね。こちらの精強な空母機動部隊にこいつの相手をさせて、その間に悠々と揚陸を済ませてはダメなんですかね。ダメですか。そうですか。

 

もはやイベントの風物詩になりつつありますが、この海域ではいよいよ連合艦隊旗艦あきつ丸*4の出番であります。正規空母、軽空母が組み込めないため、制空権の確保にはあきつ丸の艦戦や水上機母艦の瑞雲に頼るほかないそうな。育てておいてよかったです。本当に。

 

この海域もなかなかに濃厚なドロップが期待できるようで、秋月や瑞穂と出会えるチャンスがあるとのこと。ただ、敵艦隊との戦力差がどうにもね……。いくら支援艦隊を使えるとはいえ、輸送艦隊を姫クラスや戦艦クラスと殴り合わせるのはいかがなものかと思うよ、私は。ここでの掘り作業には、それこそ相当なやる気と根気が必要かと。

 

秋月や瑞穂がすでに着任している提督なら、ここはフル支援&フルキラづけをして、早いこと切り抜けたいタイプの海域でしょう。もう来ねえよ!(バァン

 

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君がエモノなんやで(ニッコリ

 

南方海域のショートランド沖で実施中の輸送作戦と並行して、E-4では空母機動部隊や水上打撃部隊を伴い、西方海域のステビア*5で増強しつつある深海棲艦を叩きに行くこととなりました。深海棲艦は倒しても倒しても水底からやってくるために戦線の拡大はいたし方ないのだろうけど、はたしてこのタイミングで行うべき作戦なのかしらという疑問符が浮かびます。

 

海域ボスは初登場の潜水棲姫。深海棲艦の潜水艦は防潜網ならぬ防潜毛を散布するとのことで、そのためか非常に長い毛髪と、ビッグマウスのような有機的かつ巨大な艤装が特徴的ですね。とても好きなデザインの深海棲艦です。

 

恐れていた潜水艦ボスがついに……と初戦はびくびくしていたのですが、こやつ先制魚雷をしてこないんですよね。対潜装備ましましの夕張や大淀がいれば昼戦中に落とすことも可能ですし、連合艦隊では夜戦でも潜水艦に攻撃が通るので、装甲値を除けば脅威などないという。

 

高笑いを交えて意気揚々と登場しながらも、数秒後には「イタイ! ヤメテヨォ!」と連呼し続ける潜水棲姫。いけない。あたい、なにかに目覚めてしまいそう。 

 

そうそう。本作戦にはもうひとつの目的がありまして、それは友軍艦隊との邂逅です。この海域では、イタリア戦艦のRomaやドイツ重巡のPrinz Eugen、潜水艦のU-511 。さらには今回が初登場&同海域でのみ入手可能なドイツ空母Graf Zeppelinがドロップするというではありませんか。やっぱり神イベントじゃないか(歓喜)

 

そんなドロップ事情もあって、私もこの海域に限っては攻略を後回しにして掘り作業にいそしみました。狙いはただひとり、Graf Zeppelin。……あわよくば、U-511。またあわよくば、まるゆ――と、そんな風に欲望を押し隠しもせずにいるものだから、見事に物欲センサーに引っかかってしまい、Graf Zeppelinとはなかなか邂逅できず。

 

何十周したころでしょうか。ようやく、そのときがきました。

 

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ぐ、ぐーてんもるげん!

 

赤疲労でおねむな感じになっていた私でしたが、すぐさま目がさえました。かつてドイツ戦艦のBismarckを迎え入れたときと同様に、素直に「か、かっこいいタル~」と思える艦娘でした。ビス子さんは私生活ではぽんこつっぽいけど、彼女は隙がなさそうですな。

 

Graf Zeppelinは、正規空母としてははじめて夜戦への参加が可能です。艦載機による攻撃ではなく砲撃を行うために、それほど威力は期待できないそうですが。とはいえ、ほかの艦にできないことができるというのは大きな強みでもあります。日々の演習で練度を高めつつ、第一次改装を済ませて、次回のイベントでは活躍させてあげたいものです。

 

……と、このあたりでE-4の攻略に話は戻りますが、潜水棲姫はHPゲージ破壊直前になると装甲値が跳ね上がります。こうなると対潜装備ましましの艦娘であっても有効打を与えるのは厳しくなりますが、前回の夏イベント同様に、ボスの装甲値を低下させるギミックがあることが運営さんによって示唆されていました。

 

この海域には港湾棲姫、泊地水鬼という二人の港湾基地型深海棲艦がおり、それぞれを(一回ずつ?)破壊することで、潜水棲姫のグラフィックとセリフが変わり、BGMの『水雷戦隊の反撃』がアレンジバージョンになるとのことです。先の夏イベントでの課題を踏まえてか、視覚的にも聴覚的にもギミックの解除がわかりやすく表れるようになったのはいいことですね。

 

……ただ、惜しむらくはこの効果、空母機動部隊編成でしか見ることができないそうで。私は港湾基地の破壊時を除くとゲージ破壊まで水上打撃部隊編成で挑戦し続けていたので、潜水棲姫の変化を見ることができなかったんですよね。無念である。 

 

それでも、港湾基地を叩くことで、対潜攻撃は通りやすくなっていたような気はします。 内部的にはギミックの解除がなされていたということでしょうか。

 

いつか変化後の姿を見てみたいものです。また遊ぼうやで(ニッコリ

 

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バニラ湾沖にて会敵。深海棲艦伏撃部隊旗艦。

 

我が方がE-4でわちゃわちゃしている間に、南方海域のバニラ湾*6一帯では深海棲艦の著しい増援がなされていました。これに対抗するため、E-5では水雷戦隊による夜間の緊急輸送作戦が決行されます。かつて夜戦で痛手を被った経緯を鑑みてか、深海棲艦は駆逐艦魚雷艇を同海域に配備し、水雷戦隊による鼠輸送を是が非でも阻止せんと立ちはだかります。こうして敵も味方も判別のつかない宵闇の中、「待ち伏せの夜戦」がはじまるのでした――

 

最終海域、E-5。近ごろの最終ステージは連合艦隊による一大決戦が主流となっていましたが、今回は最後まで水雷戦隊が主役ということでしょう。こういうの好き。

 

E-5で厄介なのは最短ルートでも二回行われる夜戦と、なんといっても今回初登場の深海棲艦、PT小鬼群の存在でしょう。魚雷艇の群れを意識していると思しきこの敵艦群は、とにかくこちらの砲撃をよけるよける。そして強力な魚雷攻撃やカットインで、こちらに大打撃を与えてくる。イベント開始から数日は、本来有効なはずの駆逐艦の砲撃がバグで通りにくくなっていたというのだから、早解きのプレイヤーからしたら畏怖とストレッサー以外のなにものでもなかったことでしょう。

 

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このデザインには初見で「うわぁ……」となりました。苦手。

 

今回はおとなしかったファッキン軽巡ツ級並みに、提督のヘイトをかき集めた敵艦ではないでしょうか。赤くなったり黄色くなったりしないといいなあ(預言者)

 

……さて、この海域でも揚陸ポイントを経由しつつ輸送ゲージを削っていくこととなりますが、 E-2とは異なる点がひとつ。輸送ゲージを減らしきると海域ボスのHPゲージが登場するという、まさかの2ゲージ制になっていました。「そう簡単にクリアさせてたまるかあ^^」という、運営さんの声なき声が聞こえてくるようですね。あはは。

 

ただ、輸送ゲージがなくなればドラム缶や大発動艇を積む必要もないので、電探や夜戦装備を充実させて決戦に臨むことが可能となります。こうなれば戦況はこちらのものですよ。全力で海域ボスの駆逐水鬼を落とせばいいわけですから。 

 

駆逐水鬼は自身の強さもさることながら、後期駆逐eliteとPT小鬼群を従えているため、そちらに攻撃を吸われてなかなかに倒しづらい敵旗艦です。ゲージ破壊直前にはステータスが向上し、開幕魚雷まで放つというむちゃくちゃぶり。決戦支援艦隊を有効活用して、夜戦込みで確実に落とすことを目指して挑戦し続けました。

 

この海域にもギミックが用意されており、道中のPT小鬼群を一定数(15~16体?)倒すことで、駆逐水鬼に装甲破壊効果が生じます。

 

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ここまでくると、もはや艦娘とほぼ同一の存在ですね。

 

これによって、たやすくS勝利が取れるほどには装甲値が低下します。戦闘後は同海域でのみドロップする駆逐艦、嵐やまるゆとの邂逅が期待できるので、掘り作業に通ってみてもいいかもしれませんね。

 

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最期の一撃は切ない。

 

駆逐水鬼との戦いで流れる新規BGM『待ち伏せの夜戦』がとても好みです。作曲者の大越香里さんのツイートを見て、本当にそんな感じだなあって。

 

 

私が艦これをはじめた理由のひとつに、BGMにほれこんだからということが挙げられます。勇壮だったり、切なかったり、ときにはことばにならない怨嗟だったり。世界観を表現し、ゲームを盛り立ててくれる、素敵な楽曲ばかりです。これからも楽しみにしています。

 

◇ ◇ ◇

 

さて、此度のイベントも楽しませてもらいましたが、ひとつだけ不満が。ここ数回のイベントでも「んー?」ともやもやしたものを感じる場面がありましたが、今回は特にそれが強かったように思えます。史実の海戦を意識するあまりか、ちょいと艦種のしばりやルート固定要因の必要数が増えすぎじゃあないかなあと。

 

「いろいろな艦娘を育ててほしいし、彼女たちの歴史を知ってほしい」という想いがあるのでしょうけど、いっとう好きな艦娘というのも提督ごとに違いますし、その娘らを一大決戦であるイベント海域に投入しにくくなっていく……というのはどうかなあとも思うわけなのですよ。

 

もちろん、「ルート固定要因として使ってみたけど、いい子みたいだし、しっかりレベリングしてあげよう」といった流れで育成をはじめるきっかけになるという事実はあるでしょうし、ルート固定そのものを否定はしません。便利ですしね。けれども、それによって圧倒的に有利な状況が生まれてしまうことだけは、できれば避けてほしいかなあと。

 

ルート固定ではないですが、E-3のあきつ丸はいる、いないで難易度の差が段違いでしょうしね。がんじがらめでぎゅうぎゅうなしばりばかりではなく、もっと違った調整方法のもとで、難関なイベント海域を楽しみたいものです。

 

◇ ◇ ◇

 

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!?

 

着任したての2014年春イベント。E-5に出現したうわさの戦艦棲姫を前にして完全にびびりあがってしまった私は、この娘の救出をあきらめてしまいました。AL/MI作戦を越え、SN作戦を遂行してもなお、このときの敗走が尾を引いていました。

 

ようやく、ようやくあの日のイベントが終わりました。

 

あとは秋イベント終了までE-5を周回して駆逐艦、嵐を迎え入れたいと思います。

 

いやあ、感無量なのん。

 

 

*1:艦これ世界での仮称。実在する島の名称はコロンバンガラ島。コロネはハイカラな食べものなのん。

*2:アイアンボトムサウンド(鉄底海峡)のもじり。初出の2013年秋イベントでは、ストレスではげ散らかす提督さんが大量発生したとか。当時は未着任でしたが、動画を観ただけで吐き気がしてくるレベル。

*3:2015年夏イベントのラスボス。毛根むしりの主犯。駆逐艦にも関わらず大和型をワンパンする火力と、装甲値333を有するトンデモ深海棲艦。おまえのような駆逐艦がいるか。

*4:2014年夏イベント。連合艦隊が解放され、一航戦、二航戦にとっては因縁のMI島攻略作戦が実施されました。MI島の陸上基地こと中間棲姫の破壊を目指すE-4のルート固定には強襲揚陸艦のあきつ丸が必要であり、私も含めて多くの提督が彼女を旗艦に置いたとか。その後もことあるごとに獅子奮迅の大活躍。彼女、陸軍の艦艇なのにね。フシギダネ

*5:おそらくはアラビア海のこと。怨嗟に塗れた、紅いあかい海。

*6:史実ではベラ湾。艦これ世界の仮称はマリオワールドのそれを想起させますね。じゅるり。